一戸建てを建てる場合、庭付きの家が良いと思っていても、都心部や市街地の中心部に家を建てる場合は、十分な敷地スペースがないことが多いでしょう。
そうした場合は、庭を外に持つイメージではなく、中庭を考慮してみることをおすすめします。
ここでは、一戸建てに中庭を設けることのメリットと注意点について詳しくご紹介いたします。
中庭のある家
中庭を配置するには、通常、コの字型やロの字型の家が使用されます。
コの字型の家は、上空から見るとコの字の形をしており、プライバシーを確保しながら庭のスペースを確保することができます。
一方、ロの字型の家は、建物で中庭を囲み、外部からは中庭が見えないようになっています。
この形式では防犯の面で安心感がありますが、居住スペースが制限される可能性があり、排水の位置にも工夫が必要です。
考慮しておく必要があります。
中庭があることのメリット３つ
中庭は、高級感や洗練された雰囲気を演出するためだけでなく、さまざまな利点があります。
中庭があることで、快適な生活を送る上での様々なメリットが生まれます。
明るい室内が作れる
都市部や住宅が集中している地域では、建物が密集しているため、日光が届きにくい状況が生じることがあります。
たとえ日当たりに気を配って建てられた家であっても、後から思わぬ形で建物が建ってしまい、日差しを遮ってしまうことは少なくありません。
しかし、中庭があれば、周囲の環境の変化に左右されずに、安定した採光を確保することができます。
通常はほとんど日が入らないような北向きの部屋であっても、中庭をコやロの字の形に設けることで、南側から室内に光が差し込み、明るい空間を作り出すことができます。
安心・安全なプライベート空間が確保できる
小さなお子さんがいる家庭では、庭がなくても中庭があると便利です。
中庭なら、天候の影響を受けずに子供たちが遊ぶことができます。
また、中庭ならば、ご近所や通りからの目線を気にせずにゆっくりくつろぐことができますし、防犯面でも安心です。
家族で中庭で過ごすことで、四季の移り変わりを楽しむことができます。
休みの日には、DIYをしたり、友人を招いてガーデンパーティを開いたりできます。
特に夏場は中庭でプールなどを楽しむことができますし、気兼ねなく楽しむことができます。
また、在宅勤務をしている方や主婦の方にとっても、中庭があれば外に出ることなく気軽に緑を楽しむことができるメリットがあります。
外に出ることなく、家の中で緑のある空間を楽しむことができます。
防犯面を意識せずに窓を開けることができる
コの字型やロの字型の家は、壁面が多い構造をしているため、多くの窓を設けることができます。
例えば、中庭の窓は、就寝中でも安心して開け放つことができるため、夏場の暑い日にはとても便利です。
さらに、中庭と家の窓を開けると、部屋全体に新鮮な外気が入ってきます。
このように、中庭の窓は防犯面を気にすることなく使えるだけでなく、室内の空気の入れ替えにも役立ちます。
中庭があることのデメリット３つ
中庭を作るということには、いくつかのデメリットがあります。
建築費が高くなる
中庭を作ると、壁に囲まれた面精機が増えるため、その分外壁が多くなります。ですから、中庭がない場合と比べて建築費は高くなります。
光熱費が上がる可能性がある
窓が多いということは、風が通り抜けやすくなりますが、同時に断熱性能が低下しやすくなるという特徴があります。
特に冬場になると、室内を暖めても気温が下がりやすくなり、空調費用が予想以上に高くなる可能性があります。
月々の運営コストを減らすためには、ペアガラスや高性能な断熱壁材などを使用すると効果的ですが、その場合には建設費用が増えることを覚悟していおいたほうが良いです。
手入れに手間がかかる
中庭をデザインする際には、デザインや通風の面を考慮するために、通常大きな窓が必要になる場合があります。
しかし、窓のメンテナンスは専門の清掃業者に任せることが多いですが、普段のお手入れには自分で行う必要があります。
特に手の届かない場所に窓がある場合、自分でお手入れができるかどうかを考慮し、詳しく相談しましょう。
まとめ
中庭を持つ家では、住宅の配置に注意しなければなりません。
毎日の洗濯、掃除、配膳などの家事をスムーズに行うためには、キッチンからリビングまでの距離や洗濯機からバルコニーへの移動が円滑でないと、家事が負担に感じられることがあります。
家のデザインには魅力がありますが、動線に配慮した家づくりを重視することが大切です。
また、中庭の排水にも注意が必要です。
中庭に植物やガーデニングをする場合、適切な排水場所を設ける必要があります。
排水場所の位置が適切でないと、大雨が続いた場合に中庭に水がたまり、室内に浸水する危険性があります。
中庭には水はけの良い床材を使用し、排水溝が詰まらないように日常的に注意する必要があります。
