マンションから戸建てへ住み替えるメリット!方法やタイミングを解説

不動産

マンションから戸建てへの住み替えは、様々なメリットがあります。

まず、戸建ては広いスペースを提供してくれるので、家族やペットとの生活に適しています。

また、隣近所との距離が離れているため、プライバシーが保たれるという利点もあります。

さらに、戸建ては自分の好きなようにリノベーションやインテリアを行うことができるため、自由度が高いという特徴もあります。

ただし、マンションから戸建てへの住み替えには注意点も存在します。

マンションから戸建てへ住み替えるメリット

「マンションと一戸建て、どちらがいいのかな?」 「住み替えて大丈夫かな?」と悩んでいる人もいるかもしれませんね。

マンションと一戸建てを簡単に比較してみると、マンションには以下の特徴があります。

・マンションでは、敷地と自分の専有部分以外の建物を他の人と共有します。

・マンションでは、管理規約というルールが決められています。

・マンションでは、管理組合があり、全ての所有者が組合員になります。

・マンションでは、毎月管理費と修繕積立金の支払いが必要です。

また、一戸建てに比べて立地が良いマンションは、土地と建物を他の人と共有する共同住宅として、区分所有法が適用されます。

そして、その区分所有法によって管理規約が定められ、管理組合が組織されます。

管理規約では、毎月の管理費や修繕積立金の支払いが決まっており、住まい方やリフォームなども一部制限があることが一般的です。

また、マンションは土地と建物を複数の所有者と共有するため、規模のメリットがあり、立地条件の良い場所に建てられる利点もあります。

新築の場合、同じ立地条件で比較すると、一戸建てよりも安価に購入できる場合もありますよ。

一戸建てにはメリットが考えられます。

一方、一戸建てには、マンションの特徴とは対極な状況から主に以下4つのメリットが考えられます。

土地を独占的に所有できる

もしマンションから戸建てへ住み替えた場合、もし土地の所有権があるとすれば、その土地は他人と共有せず、独占的に所有することができます。

具体的には、土地の所有権がある場合、それはあなたの資産となり、他人と共有する必要はありません。

一方、マンションでは、土地の所有権ではなく、敷地利用権を持っていることが一般的です。

敷地利用権では、他の区分所有者と土地を共有して所有することになります。

つまり、マンションの場合、土地そのものを個人やその家族だけで自由に利用することはできません。

したがって、マンションから戸建てへ住み替えた場合、土地の所有権があれば、自分や家族だけで土地を利用することができますが、敷地利用権の場合は他の区分所有者と土地を共有する必要があります。

管理費や修繕積立金を毎月支払う必要がない

一戸建てに住み替えることで、マンションで必要だった管理費や修繕積立金など、毎月の支払いが不要になります。

特に修繕積立金は、数年ごとに金額が上がることがありますので、負担が少しずつ増えていきます。

しかし、一戸建てでは自分の都合で修繕のための資金を準備することができるため、毎月負担する必要はありません。

一戸建てでは、建物や設備の修繕に必要な資金を自分の都合で準備することができるため、毎月の負担がないのです。

建て替えやリフォームを自由に行える

マンションでは、建物の建て替えを行うためには、区分所有者の5分の4以上の賛成が必要です。

これは、建物を所有する全体の意見を集約するための制度です。

また、室内のリフォームについても、管理規約によって制限があります。

特に、窓や玄関ドアなど、外部と接する部分の改装や、バルコニーの造作、共用配管の改修などは禁止されています。

これは、建物全体の外観や構造を守るための規定です。

そのため、一戸建ての方がマンションよりもリフォームが自由に行えると言えます。

一戸建ての場合、子どもの成長に合わせて部屋を増やしたり、両親との同居をするために住居を改造したりすることが比較的容易です。

これは、個別の所有権を持つため、建物内部の改築や修繕に関する自由度が高いからです。

ペットの飼育やガーデニングを楽しめる

一戸建ての住宅では、マンションとは違い、ペットの飼育や庭や屋上の利用に関する規約が存在しません。

そのため、自由に暮らすことができます。

たとえば、大型犬と一緒に生活をすることができますし、庭で花や植物を育てることも可能です。

また、家族や友人とバーベキューを楽しむこともできます。

このように、一戸建ての住宅では、暮らしの選択肢が広がります。

さらに、マンションではできないような太陽光発電設備を屋根に設置することも可能です。

これにより、省エネ対策を行うことができます。

また、インターネット回線事業者も自由に選ぶことができます。

マンションでは、一般的に管理会社が指定した回線事業者を利用する必要がありますが、一戸建ての住宅では、自分自身で回線事業者を選ぶことができます。

このように、一戸建ての住宅では、自由度が高く、個人の希望に合わせた暮らし方を実現することができます。

マンションから戸建てへ住み替える際の注意点

マンションから戸建てへの住み替えにはさまざまなメリットがある一方、気をつけておきたい注意点もあります。

セキュリティを強化する必要がある

マンションから戸建てに住み替える場合、セキュリティを強化する必要があります。

マンションでは、多くの場合、監視カメラやオートロックが設置されているため、比較的安全だと言えます。

しかし、一般的な建売の一戸建てでは、防犯設備が付いていないことが多いのです。

一戸建てには窓や勝手口など、外部からの侵入経路が多くありますし、管理人もいないため、日頃から防犯意識を高めておかなければなりません。

修繕費を自分で計画的に準備する必要がある

個別の住宅では、建物や設備の修理費を自分で準備しておく必要があります。

例えば、マンションでは毎月管理費や修繕積立金を支払うことで、修理や管理にお金を使うことができますが、一戸建てでは自分で費用を負担しなければなりません。

そのため、緊急時に備えて自己の資金を蓄えることが重要です。

また、災害に備えるためには、火災保険や地震保険などにも加入すると良いでしょう。

これらの保険は、建物に被害が発生した場合に補償を受けることができ、修繕費や再建費用の負担を軽減することができます。

さらに、建物の管理や修繕に関する知識を身につけることも重要です。

建物の定期的な点検やメンテナンスが必要であり、適切な管理を行うことで劣化を予防することができます。

例えば、屋根や外壁の劣化や水漏れ、配管や給排水設備の故障など、早期発見・対処することで大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

以上、一戸建ての場合には、建物や設備の修繕費を自分で準備するだけでなく、災害保険に加入し、建物の管理や修繕に関する知識を身につけることが重要です。

建物を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスと予防策が欠かせません。

光熱費がかさむ場合がある

一戸建ての住宅は、光熱費がマンションに比べて高くなる傾向があります。

なぜなら、一戸建ての場合、同じ面積でも2階建てや3階建てであれば、上部へ広がる空間があります。

そのため、熱は上へと逃げやすくなり、結果として光熱費が増えてしまうのです。

特に、一般的な木造の一戸建ては、鉄筋コンクリート造のマンションに比べて気密性や断熱性が低いとされています。

そのため、冷暖房にかかる費用が増える要因となるのです。

生活動線が長くなる

メゾネットタイプ以外のほとんどのマンションは、住戸が1階建てであるため、内部には階段がありません。

そのため、生活の動線は平面的でシンプルになっています。

ただし、2階建てや3階建ての一戸建てでは、上下の階を移動する必要があります。

そのため、生活の動線が長くなり、家事の効率が下がる可能性があります。

また、子供や高齢者にとっては、上下の階を移動することが負担になるかもしれません。

ローン残債があってもマンションから戸建てへ住み替える方法

住み替えを考えている人の中には、「マンションの住宅ローンがまだ残っているからなかなか踏み出せない」という人もいるかもしれませんね。

でも、結論から言えば、住宅ローンがまだ残っていても、完済すれば住み替えはできます。

ここでは、住宅ローンがまだ残っている状態でも住み替えが可能な2つの方法を紹介します。

マンションの売却資金で残債を返済する

一般的に、マンションを売却して得た資金を使って住宅ローンの残債を完済し、抵当権を抹消することで、新たに一戸建てを購入する際に住宅ローンを制限されることなく利用できるようになります。

抵当権は、住宅ローンを提供している金融機関が、ローンの返済に問題が生じた場合に、その不動産を担保として優先的に回収するための権利です。

住宅ローンの完済に伴い抵当権も消滅しますが、手続きを行わない限り抵当権の登記は残り続けます。

ですので、売却時に不動産に抵当権が残っていると、買主は住宅ローンを利用することができません。

そのため、売買の条件として抵当権の抹消が求められるのです。

住宅ローンを利用しなくても、抵当権が残ったままだと、買主にとって大きなリスクとなり、売買契約が成立しない可能性があります。

したがって、売却資金で残債を返済できるかどうかを確認するためには、まず住宅ローンの残債額を確認し、不動産会社に査定を依頼して売却可能な価格(査定額)を調べることが重要です。

もし、マンションの売却によって得る資金が住宅ローンの残債を上回る場合、「アンダーローン」となり、その資金でローンを完済することができます。

しかし、売却資金が住宅ローンの残債を下回る場合、「オーバーローン」となり、手持ちの資金も使って残りの住宅ローンを完済する必要があります。

もしも「返済に必要な資金が不足している」という場合は、次に紹介する住み替えローンの利用を検討することをお勧めします。

住み替えローンを利用する

もしマンションの売却で得た資金に自己資金を加えても住宅ローンを完済することができない場合、住み替えローン(買い替えローン)という選択肢を考えてみましょう。

住み替えローンとは、現在住んでいるマンションを売却して手に入れた資金を使って残っている住宅ローンを返済し、さらに新しい一戸建ての購入に必要な資金も借り入れることができる住宅ローンのことです。

住み替えローンを利用すると、資金不足で前の住宅ローンを完済できなかった場合でも、一つのローンで残りの債務と新しい住宅のローンの支払いをまとめることができます。

ただし、新しい一戸建ての購入資金と一緒に利用するため、売却と購入のタイミングをうまく合わせる必要があります。

また、新しい住宅の購入代金よりも多くの融資を受けるため、審査は通常の住宅ローンよりも厳しくなり、金利も高くなることに注意が必要です。

返済額も増える可能性があるので、十分に検討して決めるようにしましょう。

マンションから戸建てへの住み替えの流れ

マンションから戸建てに住み替える際には、資金計画だけではなく、売却と購入のスケジュールもしっかり考える必要があります。

まずは資金計画の立て方から説明します。

資金の計画を立てる

住み替えのための資金計画を立てるには、まず自分のローンの残債が売却できる金額で返済できるかどうかを調べる必要があります。

自分の住宅ローンの残りの金額を、自分が借りている金融機関に確認しましょう。

それから不動産会社に物件の査定を依頼し、売却予想価格(査定額)を確認しましょう。

売却予想価格から売却にかかる諸経費を引き、ローンの残債を上回っていれば、そのお金で一括返済ができます。

もし残債を下回っていれば、自分のお金を追加して残債を返済するか、住み替えローンの利用を検討することが必要です。

次に、住み替えたい一戸建ての住宅ローンを含めた資金計画の見通しを立てましょう。

一戸建てを購入するための予算として、「購入予定の一戸建ての価格+購入にかかる諸経費」を考え、自分が使える自己資金の額を計算しましょう。

それから、購入に必要な融資の額も見積もります。

その際に、住宅ローンの返済額もシミュレーションしてみましょう。

または、自分が毎月支払える返済額から逆算して、借り入れる金額や自己資金から、住み替えたい一戸建ての予算を算出し、購入することができる物件を選ぶこともできます。

売却先行で住み替える

住み替えをする際に、まず今住んでいるマンションを売却してから一戸建てを購入する方法を「売却先行(売り先行)」と呼びます。

売却先行のメリットは、まず売却資金が確定するため、ローン返済や新しい一戸建ての購入費用に充てることができる資金が明確になるという点です。

しかし、売却先行では、マンションを売った後に住み替え先の一戸建てが決まるまで、一時的な仮住まいを用意しなければなりません。

また、仮住まいから最終的な一戸建てへ引っ越すまでには2回も引っ越しをする必要があるため、それに伴う手間や費用もかかります。

購入先行で住み替える

売却先行とは逆に、一戸建てを購入してから今住んでいるマンションを売却する方法は「購入先行(買い先行)」と呼ばれます。

購入先行のメリットは、まず仮住まいを必要とせずに新居を探す時間が持てることです。

また、注意点としては、一戸建ての購入には自己資金と新たな住宅ローンが必要であること、そしてもしマンションに住宅ローンの残債がある場合、売却までの期間中に二重ローンが発生してしまうことです。

さらに、二重にローンを組む場合には、融資審査も厳しく、利用できる金融機関が制限される可能性もあります。

さらに売却までの時間が長引くほど、返済負担も大きくなってしまいます。

そのため、購入先行では売却に時間がかかると負担が増えてしまい、「早急に売却しなければならないと焦って、売却価格を下げる」という失敗も起こりやすくなります。

売却先行と購入先行、どちらを選ぶかは、自身の状況と照らし合わせてよく考えてみましょう。

例えば、売却資金を確定させてから住み替え資金に充てたい場合は売却先行を選ぶ方が良いでしょう。

一方、ローンを完済しているか、または理想的な物件を見つけて逃したくないという場合は購入先行を選ぶと良いでしょう。

また、購入する一戸建てが新築であれば、先に購入を決定し、「買い替え特約」を売買契約に付け加えることで、今住んでいるマンションを売却することができる場合もあります。

買い替え特約とは、新居の売買条件として、一定期間内に現在住んでいる住宅を売却できなければ、契約をペナルティなしで解除できる特約のことです。

ただし、特約には期限が設けられており、新居を購入したい場合には、その期間内に現在住んでいる家を売却する必要があります。

マンションから戸建てへ住み替えるベストタイミング

住み替えを円滑に進めるためには、適切な時期を見極めることが重要です。

迷っている方は、以下に挙げる住み替えに適したタイミングを参考にしてみてください。

家族構成・生活が変化するとき

家族構成や生活の大きな変化があった場合、多くの人々は新たな住まいを考えることになります。

例えば、子供の誕生や就学、進学、転勤や転職などが挙げられます。

特に、子供の就学や進学が理由である場合は、学校に入る前に引越しをすることが重要です。

子供が小さなうちから新しい環境に慣れることは、彼らの成長や学びを促進するためにも重要です。

新しい学校や地域に移ることによって、彼らは新しい友達を作ったり、異なる文化を体験したりする機会を得ることができます。

また、仕事の転職や転勤がある場合も、引越しは必要な手続きです。

新しい職場や住環境が生活の質を向上させる可能性があるため、積極的に準備を始めることが重要です。

新しい職場に通勤するためには、住まいの近くに住むことが理想的です。

住み替えを検討するタイミングは、変化が起こった直後が良いでしょう。

これにより、新しい環境にできるだけ早く慣れることができます。

引越しは手間や費用がかかるかもしれませんが、家族の幸福と生活の質を向上させるための重要なステップです。

収入が増えたとき

収入が増えると、住宅ローンを利用することがより容易になります。

また、融資の限度額も増えるため、希望する一戸建て住宅を購入しやすくなります。

一般的に、購入する物件の価格は年収の5〜7倍が目安とされています。

したがって、収入が増えると予算も増えるため、理想とする物件を選ぶ際の選択肢も広がることになります。

金利が低いとき

住宅ローンの金利が低い時期は、同じ金額を借りる場合でも返済負担が軽くなるため、住み替えに最適なタイミングです。

2024年現在、低金利環境が続いており、住宅ローンを利用しての住み替えを検討する絶好の機会かもしれません。

しかし、低金利といっても、借入額が増えれば返済負担も相応に増えますので、借入額は慎重に考える必要があります。

まとめ

マンションから戸建てへの住み替えを検討する際に重要な点は、まず現在住んでいるマンションを成功裏に売却することです。

その後、売却資金を考慮して自分の予算内で希望に合った一戸建てを選ぶために、資金計画を立てる必要があります。

一戸建てといっても、完成した住宅を販売している「建売住宅」や「中古住宅」、土地を先に購入してから自分の好みに合った建物を建てる「注文住宅」といった種類があります。

これらの選択肢には、購入にかかるコスト、間取り、内外観の設計・デザイン、住宅設備の自由度に違いがあります。

住み替えの場合でも、慎重に比較検討することで、自分が満足できる一戸建てを見つけることができ、結果的に「マンションから戸建てへの移り変わりは正しい選択だった」と思えるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました